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2017年7月24日 (月)

日本ロゲイニング選手権2

いざスタート。1時間にCP2つのペースだど24時間で48CPなので、最初の数時間はそのペースに乗れるかを一つの目安にする。

Map

[序盤の展開]
34  12:08:44
65  12:36:18
51  13:13:43
47  13:31:32
71  13:58:08
103  14:27:57
67  14:55:26
56  15:14:55
43  15:39:08
104  16:06:55
70  17:18:21
31  17:44:48

さすがに24時間だと多くのチームは普段よりゆっくり。集団の2番手で34に到着する。里山は結構藪が濃いことを確認。65までは他1チームと絡む展開。ここはシンヤさんにペースメイクを任せるが、少し競る形になってしまい24時間のペースには早い印象。51へは出戻りで林道を行くが長く感じ尾根伝いに行ったほうが楽だったかなあ後悔気味。最初に藪の印象を受け考慮しなかったが、確認してもよかった。最後の急登で汗が吹き出しこのペースでは持たないと感じ、以降はセーブしたペースになる。美鈴湖畔に予想通り自販機があったので初回休憩とする。背負った水はほとんど尽きていた。ペットボトル2本買い、1本はその場で飲み干す。以降、水道や自販機があったら給水しながら進むことに。相当量の水分消費だ。31の ハッシュハウスのオープン時間は過ぎてしまったのでコンビニで休憩と考えていたが、実はハッシュハウスは三好さんカフェでまだオープンしていたので休憩を取らせていただく。

ここでプランを練り直す。6時間弱で12CPは取っているが、時間1/4経過で範囲の網羅率はざっとまだ1/6程度。
今後ペースが落ちることを考えられ、おそらく行けるのは40-45CP程度になる。よって101はカットで48-61とする。となれば明るいうちに61を通過し44へ向かう林道に出てしまいたい。

[ナイトナビ前半]
48  18:21:57
61  18:42:52
44  19:28:03
105  19:52:13
63  20:28:04
52  20:59:08
42  21:26:00
日が落ちても涼しさはなく、日中の身体の火照りが継続している感じで進む。夜間のナビゲーションは大きな問題はないが、何かリフレッシュするきっかけが欲しい。そのきっかけはコンビニで休むことぐらいしか思いつかない。コンビニは42から下山し21:50頃に到着した。店内は涼しくイートインもあり思ったよりリフレッシュができた。

[ナイトナビ後半]
74  22:37:50
64  23:08:51
57  23:52:07
39  00:22:57
55  01:25:25
49  01:57:16
69  03:12:31
100  04:21:02

コンビニでリフレッシュできたが、74の登りで再び汗まみれになる。下りは別ルートにしてみるが道が不明瞭で少々苦労する。64以降は完全に平地の区間に入る。そこそこ走れる感じで進むが気温は高いままで軽快さはない。次第に歩く場面が増えてくる。

思ったより時間がかかっており、39でプランを練り直した。市街地のCPを全部取っていると山の上まで行けなくなりそう。2人とも100は取りたい考えだったので、区間は長くなるが49-69-100という流れで進むことに。山の上の73で元気なら会場まで3.5時間、疲れているなら4時間欲しいと計算する。73までは麓から2時間、100から麓まで2時間とすると、7.5~8時間、つまり100に4:00~4:30の間着けば登るチャンスがある。実際に100に到着したのは明るくなり始めた4:21で、余裕はあまりないが何とか想定内だった。

[終盤の展開]
53  05:10:02
37  05:57:11
40  06:22:08
102  07:17:02
73  08:15:47
50  08:44:17
62  08:58:51
59  09:14:57
46  09:31:17
45  09:47:38
75  10:20:25
54  10:43:46
35  11:01:08
41  11:20:55 
F  11:47:42

山へのアプローチは40から102とした。そこまでは53-37-40とつなぐ。40到着のリミットは残り5.5時間、つまり6:30とする。100付近で動きの良いチームがいて自分たちは夜間走れてなかったのではと少し気が引き締まっていたこともあり、スムーズに平地を抜け6:22に40に到着し、山へGOとなる。102についた時点で73はパスしようと一旦話すが、登るペースを計算し行けると判断できたので、シンヤさんを説き伏せ往復する。46もパス候補にしていたが、下りでペースが乗ってきたのできっちり寄る。これで後半は理想的なCP取得で安全圏内に戻ってきた。しかし下界は暑く、いよいよ自分が苦しくなる。最後はほぼ歩きでフラフラと会場に戻って長い長い24時間が終了した。

あとから地図を見直すと49-69-100は49-36-58-100でも距離はあまり変わらないのでこちらのほうが良かったと感じた。あるいは49-36-58-53-100-37でも良いかもしれない。あとは序盤の65の代わりに60,33が取れたかどうか。この2か所に点を伸ばす余地があったが、それでも事前想定の8割は取れたので良かった。

2位との得点差は275点で比率は112.7%。男子2000点超のチームの6時間ごとの累計得点を積み上げると以下のようになる。エリアによって得点効率は変化するので単純比較にはならないが、夜半過ぎはやはりペースも悪かったと思われ最後の6時間で逆転したことになる。

山とヤギ 742-1352-1754-2436
迪草日和 782-1317-1798-2161
イヌイ 641-1209-1725-2133
L3豆戦車 657-1259-1680-2081

ちなみに混合トップとは132.6%、女子トップとは136.1%。混合トップと男子トップが近い得点になることも多いが、男子が12位まで混合を上回っており層が厚かったといえる。

今回は市街地が多く、ナビゲーションの難易度や補給のしやすさやからフィールド的には世界選手権と比べ厳しさは薄かったと感じている。ただし、気候的に暑い時期だったので体力的な厳しさはかなりのもので、レースの組み立ての難しさは単純に走力で押し切れる5-6時間の街ロゲイニングとは全く異なっていたと思う。トータルで考えれば、チャンピオンを決めるのに十分な舞台だったと感じている。個人的には暑さは苦手なので、もう少し高所か涼しい時期だったらうれしいなあ。もちろんナビゲーションの難易度が上がるのも望むところ。

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2017年7月20日 (木)

日本ロゲイニング選手権

第1回日本ロゲイニング選手権に参加してきました。

結果は2436点(満点は3000点)で優勝することができました。2002年に国内で初開催されたロゲイニング大会から、ここまでたくさんの参加してきましたが、今回は24時間の日本チャンピオンを決める選手権で、キャッチコピーも「最強は誰だ」。

「今までの実績は関係ないよ、ここで勝った者が真の実力者だよ」というメッセージと受け取り、ならば真剣勝負だという緊張感を持って臨みました。チームのペアは山田慎也選手。彼はPTLなど海外のロングトレイルの完走実績があり、フル2時間40分、ウルトラ8時間と走力も申し分なく、頼もしいパートナーです。

作戦編と実践編に分けてレポートを書きたいと思います。

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■作戦編
まず、プログラムで公開された情報から、競技範囲とCP数、配点を想定した。
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CP数:50
満点:3000点
地図のサイズ:A3ノビ
縮尺:1/50000
最低標高:520m
最高表高:1530m

Yosou
事前に想定した図

シンヤさんが過去地図を入手してくれて、今回も美ヶ原が入ることを楽しみにしていたが、少し残念という感想。全般的に標高が低い分、暑さ対策もより必要になる。

A3ノビの1:50000の範囲は約20*15kmで、単純に地図の外周だと70km。ちなみに、、、A3ノビの1:25000で開催されるロゲイニング大会は多く、トップが8割程度を取る設定が適しているとすると、市街地ら5時間、山なら10時間程度。つまり、山と街の比率が3:2だったら、8時間程度が適しているということになる。

それと比較して、今回の範囲は外周距離は2倍、面積で4倍ということになる。CP数が変わらず位置関係が相似ならルート距離は2倍ちょうどだが、CPの位置や数の増加によってルート距離はさらに増加する。(このあたりの計算は複雑になると思いますが、、、)

今回は50個とやや多めということで、ざっと2.5倍ぐらいになると想定される。

また24時間になると巡行速度は落ちるので、これを1.2倍と考える。

以上から、8時間*距離2.5倍*巡行1.2倍=24で、やはりちょうど24時間に適した競技設定、ということが想定される。つまり、優勝を狙うならおおよそ8割狙いでプランニングすればOKということになる。

もっとも、これだけ広範囲だと設定の負担も大きいため、若干狭い範囲に収まっている可能性、基本は道利用で、不整地の巡航低下が少ないこと、自分たちの頑張りで1.2倍を短縮することなどから、満点近くもありうるとも想定した。

流れとしては日中は熱いため炎天下の町は避けたく、まずは山、夜は街、夜明けに山と考えた。

以上が事前にコースを予想した内容になる。

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さてレース当日、それぞれ車で早朝出発で、10時前に会場で合流した。地図が配布されたのは10時40分。

Img_6769s

範囲はほぼ予想通り!

ざっと見た印象は街が想定より点数低めで、高得点CPは出戻りか空走区間が発生しやすい。すんなり効率的できず難しいなあと、地図に見入っていたら、うっかり飲み物を地図上にこぼしてしまった。少し慌てたが、タオルでふき取って大きな影響はなく済んだ。

気を取り直して頭を整理し、
・ひとまず満点も意識したプランニングをしておきたい
・近くは保留できるが、遠くはプランの段階では外せない
・近くで保留できるCPを探す。まずは32、次に65。
・特に32はアプローチが南北しかなく、他のCPからも離れていてかなり非効率
・会場へのIN・OUTは34or41が良いのでこれは決定
・山、街、山なら最初は東に出て南北いずれかの山塊に展開が良い。と、するとまずは34。

これで東から時計回りか反時計回りかに決まる。

南の山塊は73へのアプローチが3方向で一筆書きが難しく、序盤だと取捨選択が難しい。いっぽう北の山塊は一筆書きしやすく、早ければハッシュハウスにも寄れる。101は遠いが、行く行かないの判断は48の到着時間でできるうえに48-61の流れも良い。また、最後は41なので後半南のほうが流れが良い。

これで反時計回りに決めた。
なお、65は非効率と判断したが、まずまずの高得点&終盤残すとラインが交差する(極力避けるべき)ので序盤にとることとした。

南の山塊の取り方は調整がきくのでスタート時点では保留にした。水は1.7L程度 食料はある程度コンビニも使えるので7割程度を持った。また発汗対策で塩タブレットはたくさん持つ。会場内も暑いのでなるべく消耗しないように過ごした。

(競技編つづく)

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